私は、ある犬を飼っていました。その犬は保健所に行って、見つけて「この子だ!」と思い、私はこの子を飼うとき、職員さんに言われました。
「この子は人間が嫌いで、なでようとすると噛まれるから気をつけてね」と言われました。私は人間が嫌いなんだと思い、家に連れて帰りました。
家に帰って職員さんが言っていたことを思い出しました。私は覚悟を決めてなでてみると、言っていた通り、思い切り手を噛まれてしまいました。しかし、妹がなでてみると、なぜか手を噛まれませんでした。
私は本当にそれがショックで、ネットで犬のことについて調べました。そして、ネットにかいてあったことを試しにやってみると、無事噛まれずにほっとしました。
私は、名前に「ゆめ」と付けました。なぜ、この名前にしたかというと、もともとこの犬は心臓が弱く、生きるか死ぬかの世界でした。私が飼う前の飼い主さんが病院に行ったけど、「助からないと思います」と言われて、絶望した飼い主さんはもういらないといい、道端に捨てたのをたまたま買い取ったのが施設長だったと職員が言っていました。少しの「ゆめ」を抱いた犬がここにいるということで「ゆめ」と名付けました。
私は、名前をつけた次の日、病院に行くと先生に「ああ、もう生きられないね。あと6週間くらいかな」と言われました。私は体から血がサーっとひいて「ありがとうございました!」と言って、病室から出ていきました。犬は「くーん」と鳴いていて、心配そうな顔をしてこっちを見てきました。「6週間で笑わせて見せるんだ」と決めました。
それから6週間が経ったある日、ゆめはいつの間にか倒れていました。私は絶望して言葉を失い、その場で何もできずにずっと泣いていました。両親とお墓参りに行ったとき、犬の鳴き声がして、ゆめを思い出しました。私は、「ゆめのためにも、精一杯生きよう」と、そう心に決めました。