長編/イヤミス/菊田みやび
2023年大学祭冊子 掲載作品
数年前に家を出た弟が、今年も盆の頃に帰ってきた。来年からは、死んだ双子の兄が、自分の代わりに帰ると言う。
短編/イヤミス/中津修治
2023年ダイフェス冊子掲載作品
いつも通りの日常、男は夕暮れの中家路につく。だがどうしてだろう、違和感が男を襲う。そうして、やがて違和感は確信に変わり男は絶望する。この男は一体何処へ向かうのだろうか。
中編/イヤミス/菊田みやび
久々に、妻と二人で食事をしている。
向かいに座る妻は若々しくて美しい。私の記憶の中にいつまでも残っている、愛しい姿である。
何か大切なことを忘れている気がするが、それすらもう分からない。
短編/イヤミス/Lilium
あの日彼がわたしに手を差し伸べてくれたから、わたしは人間を取り戻すことができた。
彼のためならなんでもできた。だから彼の言う通り玄関から外へは出ないし、ニュース番組も見ない。
毎日同じように彼の帰りを待つ。ただそれだけ。
それが、わたしの幸せ。
今日もわたしは祈る。次目覚めるとき、全て虚構でありませんように、と。
小説創作研究会うぐいす
兵庫県神戸市西区伊川谷有瀬518 神戸学院大学
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